抄録
診断と治療が困難な真菌症に対する研究教育は、今日益々重要となっている。しかしこれに反して医真菌研究のために利用できる情報は限られていると言わざるを得ない。そこで、分散限局している医真菌研究・教育資材の効率的利用と、研究者相互の情報交換を計る目的で、病原真菌画像情報をデータベース化し、それらをインターネットサーバ上で公開することによる学術画像情報の国際的相互利用システムを開発し、「病原真菌データベース」(英名:Pathogenic Fungi Database、略称:PFDB)http://www.pfdb.com/ として公開を続けている。本データベースの独創性は、医真菌学及び病原真菌に関する貴重な画像データを世界各国の研究者から無償で提供を受け、起因菌別、疾患別に整理した構成のオンライン公開を行なうことによって、著作権を提供者に残したまま、世界研究者が 容易に(誰もが、自由に、無料で)利用できる知的基盤の整備を指向する点にある。本データベースによって、重要な研究分野でありながら研究者が少なく、研究教育に必要な高品質画像情報の入手が困難であった本研究領域の研究者間における相互援助/協力のシステムが構築できる。実際に国内外研究者より提供された画像情報の供覧を含めて、本データベースの利用と画像提供の実際について紹介したい。