日本医真菌学会総会プログラム・抄録集
Print ISSN : 0916-4804
第49回 日本医真菌学会総会
セッションID: P-47
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経静脈的および経気管的接種による Cryptococcus neoformans 感染モデルマウスの病理学的検討
*渡辺 哲清水 公徳佐藤 綾香川本 進亀井 克彦
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抄録
クリプトコックス症の病態解明を目的とし、本菌感染モデルとして経静脈的接種をしたマウスと経気管的接種をしたマウスとを用い、その相違について検討を試みた。(方法)1. 経静脈的接種:5 週齢の雄 ICR マウスに 1×107 CFU/ml に調製した Cryptococcus neoformans (B-4500, serotype D) を 200 μl 単回接種した。2. 経気管的接種:5 週齢の雄 ICR マウスに 1×109 CFU/ml に調製した同株の菌液を経気管的に 3 日間連続して 25 μl ずつ接種した。いずれも接種後、体重、生存率などを連日記録した。また死亡したマウスから脳、肺、肝、脾、腎を摘出し病理学的な検討もおこなった。(結果)経静脈的接種群ではマウスは3週間以内に全頭が死亡した。脳、肺、肝、脾、腎に炎症細胞浸潤に乏しい cyst が形成され、内部に C. neoformans の菌体が見られた。一方経気管的接種群では4週間以内に全頭の死亡が見られ、肺ではマクロファージを主体とした強い炎症細胞浸潤が観察された。脳は浮腫と鬱血が見られるものの菌体は確認できなかった。(考察)経気管的接種を行ったマウスは肺および脳に病変が観察されており、ヒトの本菌感染症の病態を解明する上で有用であると思われた。一方経静脈的に接種された C. neoformans は host による通常の認識プロセスを経ずに諸臓器に病巣を形成している可能性が示唆され、感染経路により病態が大きく異なることが確認された。
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© 2005 日本医真菌学会
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