日本医真菌学会総会プログラム・抄録集
Print ISSN : 0916-4804
第50回 日本医真菌学会総会
セッションID: P1(SI-1)
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ポスター(括弧内番号はセレクテッド・シンポジウム発表を示す)
病原性 Aspergillus section Fumigati の分類と性状
*矢口 貴志伊藤 純子堀江 義一田中 玲子松澤 哲宏西村 和子
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抄録
アスペルギルス症の原因菌として最も重要な Aspergillus fumigatus において、β-チューブリン,ハイドロフォビン,カルモジュリン遺伝子および ITS 領域の塩基配列を決定し、Neosartorya 属や関連菌と合わせて系統解析を実施した。その結果、4 遺伝子ともにほぼ同様の系統樹を示し、Section Fumigati に属する菌種は 6 つのクラスター (1) A. fumigatus が属する菌群、(2) A. lentulusA. fumisynnematus が属する菌群、(3) A. fumigatiaffinisA. novofumigatus が属する菌群、(4) 既存の種とは異なる菌群、(5) A. viridinutans が属する菌群、(6) A. brevipesA. duricaulisA. unilateralis が属する菌群に分かれた。これまで、A. fumigatus と同定された臨床分離株の多くは (1) に含まれたが、中には、(2)、(4) に属するものがあった。生育温度は、典型的な A. fumigatus (クラスター(1)) が 50℃ でもよく生育するのに対して、(2) は 45℃ まで、(4)_から_(6) は 42℃ まで成育し、違いがみられた。この生育温度の違いを簡便な分類に活用し、真菌センター保存の A. fumigatus と同定された菌株の見直しを実施し、非典型的な菌株においては抗真菌剤に対する感受性試験を実施した。
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© 2006 日本医真菌学会
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