日本医真菌学会総会プログラム・抄録集
Print ISSN : 0916-4804
第52回 日本医真菌学会総会・学術集会
セッションID: P-007
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内臓真菌症
気道由来の臨床検体からアスペルギルス属が検出された症例の臨床的意義
*渡辺 典之橋北 義一樽本 憲人山口 敏之前崎 繁文
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抄録
アスペルギルス症は深在性真菌症の中でも近年増加傾向にあり、その診断と治療は臨床的により重要となっている。確定診断には真菌学的にアスペルギルス属の分離培養が必要である。しかし、アスペルギルス属は環境中に存在するため、汚染菌との鑑別が重要である。真菌症フォーラムから提示された「深在性真菌症の診断・治療ガイドライン 2007」においても確定診断には無菌的な臨床検体を除いては少なくとも2回以上分離されることが必要とされている。今回、我々は気道由来の臨床検体からアスペルギルス属が分離培養された症例の臨床的意義を検討した。対象は2005年から2007年までに埼玉医科大学中央検査部に提出された気道由来臨床検体の中でアスペルギルス属が分離培養された延べ82検体とした。82検体のうち71検体は1症例につき1回、11検体は1症例から複数回分離培養されていた。検出されたコロニー数は1コロニーが35検体(43%)、2~9コロニーが22検体(27%)、10コロニー以上が14検体(17%)であった。菌量とβ-グルカンとの関係は1コロニーの症例では検査された15例中陽性は1例で、10コロニー以上では7例中3例陽性であった。また、複数回分離培養された症例では7症例中5例陽性であり、β-グルカンと菌量および培養回数は相関していた。また、CRP値や鏡検での白血数とも同様の相関を認めた。今後はさらに分離された症例の臨床診断や治療経過なども含めて検討し報告する。
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© 2008 日本医真菌学会
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