昭和医科大学雑誌
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症例報告
クマ外傷に対する上口唇再建の1例
木原 健仁
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2025 年 85 巻 2 号 p. 123-128

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抄録
クマ外傷では受傷範囲が広範囲にわたり,深部まで達することが多いが,組織欠損を伴うことは少ない.今回クマ外傷による上口唇の2/3以上の全層欠損に対して,再建を行い良好な結果を得た1例を経験した.上口唇の欠損では可能な限り口唇組織そのもので再建することが望ましいが,欠損範囲が大きい場合,口唇のみでの再建は困難となる.損傷範囲を適切に診断し,複数の局所皮弁を用いれば,広範な組織欠損でも形態を大きく損なわずに再建することが可能である.
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© 2025 昭和大学学士会
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