日本臨床看護マネジメント学会誌
Online ISSN : 2435-2691
日本における看護師の勤務形態と疲労に関する検討
村尾 美紀子三笘 里香
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2019 年 1 巻 p. 54-

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抄録
 目的:交代勤務が看護職にとって避けられない勤務体制であることから,どのような勤務体制が看護職にとって身体的・精神的疲労が少ないのか,看護職はどのような勤務を望んでいるのか把握するために文献検討を行った.  方法:データベースは医中誌を用い,キーワードを「看護師」「疲労」「勤務体制」とし,論文種類を原著論文として検索した.勤務体制と疲労の関連性について述べていないものに関しては除外し20文献を対象とし,それぞれの結果を勤務体制と身体的疲労,精神的疲労に分類し比較した.  結果:身体的精神的疲労は,勤務時間の長さ,勤務時間中の休憩時間の長さ及び勤務間隔の長さに影響していた.二交代制勤務の方が三交代制勤務よりも疲労回復が早く,蓄積疲労も低くなっている.三交代制勤務に比べ,プライベートの時間の充実度が増し,通勤の負担などの軽減がみられた.  結論:二交代制勤務は三交代制勤務より休息時間が長いことで疲労回復ができ看護職の疲労の軽減ができていた.勤務時間外の家事や子育てなどの疲労も関係してくるため,二交代・三交代制勤務以外にも様々な勤務形態について調べていく必要がある.
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© 2019 一般社団法人 日本臨床看護マネジメント学会
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