日本看護技術学会誌
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その他(技術研究成果検討委員会報告)
看護における「ポジショニング」の「技」の検討
-看護実践報告の文献検討の結果から-
佐竹 澄子大久保 暢子
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2015 年 14 巻 3 号 p. 274-281

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抄録
 日本看護技術学会技術研究成果検討委員会ポジショニング班では,看護職が行うポジショニングを既存の研究成果と臨床知から言語化し,臨床看護師に広く公表していく活動をしている.今回は,看護職が実践するポジショニングに焦点を当てた文献から,看護職が行うポジショニングが「技」となる要素を明らかにすることを目的に検討を行った.医学中央雑誌(1999~2013年)で,ポジショニングに関連する用語について検索した2,241件のうち,看護職が実践するポジショニングの「技」に関する文献67件を研究対象とした.結果,看護職が行うポジショニングが「技」となる要素には,看護師の対象への「思い」や「考え」から「その人に合った体位や構え」が生み出されていること,安楽や苦痛の軽減,ストレスの緩和を目的に,その人自身の動きのなかで「その人に合った」実践がされていること,「その人に合った」とは,その人の身体に適していること,その人の希望,意志に合っていることという複合的な意味を含んでいると考えられた.
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© 2015 日本看護技術学会
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