2026 年 25 巻 p. 12-21
本研究は, 視線分析と計量テキスト分析を用いて, バイタルサイン測定場面における看護教員の実践的思考を明らかにすることを目的とした. 看護教員11名を対象にバイタルサイン測定場面の視線計測後, 半構造化インタビューを実施し分析した. 結果, 視線分析では, 注視時間割合および注視回数割合のArea of Interest (AOI) 比較において, 〈周辺環境〉と〈物品〉の割合が〈頭頚部〉, 〈腕〉より有意に高かった. 計量テキスト分析では, 【バイタルサインを含む全身状態の包括的観察】, 【患者状況と安全な環境に関連した観察】, 【正確なバイタルサイン測定に向けた準備と実践】, 【患者状態に応じた情報収集の思考プロセス】, 【患者の表情を含めた身体的観察による状態把握】, 【意識的または無意識的な視線に基づく状況認識】の6カテゴリーが抽出された. 看護教員は, 学生に教授することを念頭においた包括的な患者把握に関する実践的思考を有することが示唆された.