日本看護技術学会誌
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看護師による排泄用具の評価に基づく用具改善の方向性
植村 由美子櫻井 美奈山口 由子水戸 優子牧野 美幸川守田 千秋相馬 朝江
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キーワード: 排泄用具, 評価, 改良
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2009 年 8 巻 2 号 p. 103-112

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抄録
 他人に援助を委ねたくない排泄行動の援助において, 優れた用具が開発されれば, 患者 ・ 看護師に資するものは大きい.
 そこで, よりよい排泄援助に向け, 看護師の排泄用具の使用状況 ・ 使用感等を分析 ・ 検討し, 問題点と改良 ・ 開発に向けての方向性を探る目的で, 臨床経験 3 年以上の看護師を対象に, 代表的な12 種類の排泄用具の使用状況や使用感について質問紙調査を行った.
 有効回答 479 通を分析した結果, 次のことが明らかになった. ①看護師は, 既存の排泄用具を使用感が悪いと感じながらも使用していた. ②排泄用具の問題は, 用具そのものの問題 ・ 援助技術と不可分の問題, 病棟 ・ 病室構造の問題, 排泄をめぐる課題が複合していた. ③排泄用具の改良 ・ 開発には, 日本人の排泄に対する感覚の尊重, 病棟 ・ 病室への適合, 援助が失敗しにくい等の視点が重要であることが示唆された.
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© 2009 日本看護技術学会
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