日本脳神経外科認知症学会誌
Online ISSN : 2436-0937
グリア・てんかん・認知症
堀 智勝
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2023 年 3 巻 2 号 p. 1-10

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抄録

目的>てんかんや認知症でグリア(アストロサイト)の重要性をまとめた。

対象と方法>もの忘れ外来患者でMCIMMSE24-28ADAS-JCog3-10 点の患者さん53 全例に脳波記録を行った。

結果>てんかん性発作波のダイポールが前頭葉にあった症例は17 例、側頭葉に見られた患者さんは6 例で てんかん性異常波が認められなかったのは12 例であった。

1Kanemaru らはアストロサイトの末梢突起に限局した超高感度の黄色いカメレオン色を出すCa++シグナルを描出する事に成功した。

2)てんかん発作は発作性脱分極シフト(PDS)で特徴づけられるが、アストロサイトからPDS が記録可能であった。

3)アルツハイマ―病と側頭葉てんかんの海馬に於いて高率にアミロイドβとタウの蓄積が報告された。

4)側頭葉てんかんの動物モデルで反応性アストロサイトがてんかんの成因であると報告された。

結論>てんかんの病態にアストロサイトがてんかん全部では無いにせよ神経細胞の発射に先立って電位変動を示す事がヒトてんかんでも証明され難治性てんかんの創薬にも新たな展望を開く事が予想される。

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