2023 年 3 巻 2 号 p. 17-25
左小脳虫部出血が誘因となったCerebellar cognitive affective syndrome(CCAS)により前頭葉機能低下を認めた症例のリハビリテーションに経頭蓋直流電気刺激(transcranial direct current stimulation: tDCS)を併用した。前頭極(Fpz)に陽極、左運動野(C3)に陰極を置き2 週間、計10 回の刺激を行い、次に左背外側前頭前野(F3)を陽極、右前額部を陰極に変更して刺激を行った。脳波解析はNeuronal Activity Topography (NAT)を用いて、F3、F4 において規格化パワースペクトル(NPS)による脳波の非対称性(AI 値)を算出した。tDCS 刺激後、顕著な自発性の改善が見られ、AI 値が正常群に近似する傾向を認めた。本症例では、tDCS にて小脳と神経線維の連携のある前頭葉を陽極刺激することで脳波非対称性が是正され、自発性が改善した。