2020 年 25 巻 2 号 p. 133-138
PNLSなど神経蘇生研修全般において,受講者は医師・看護師・コメディカル・救急隊員等と幅広く,成人学習の理論の導入が効果的な研修の実施には必須である.研修の各エレメントにおいて,知識・テクニカルスキル・ノンテクニカルスキル・シナリオといった,各コースの内容に合わせ,理解度・実施可能度を5段階で,受講直前,同直後に受講生自身が記入する受講者自己評価票を用いた.直近の2回のPNLSコースの結果,座学でのディスカッションとスキルトレーニングを行う場合,職種により内容を考慮する必要性が示唆された.受講前自己評価を把握することで,指導者がコースの難易度を調整することも可能である.また,事前学習などで知識の整理を行うシステムを構築することで,受講者が受講内容のさらなる理解を深めることができると考える.受講生自身が,自己の変化を感じ,運営側も受講生の評価を客観的に把握することで,今後の運営に反映させることが可能である.