抄録
本研究ではSchneider and McGrew(2018)で示されているCHC理論について概観したあとに新たに示された学習効率(Gl)と検索の流暢性(Gr)について臨床活用へ向けた考察を行った。CHC理論については、階層構造と広範的能力及びその限定的能力の定義・内容について示した。学習効率(Gl)と検索の流暢性(Gr)については、KABC-Ⅱの語の学習と語の学習遅延がいずれも学習効率(Gl)に位置づけられることが明らかとなった。今後の課題としては、検索の流暢性(Gr)
の評価方法の確立が必要であると考えた。