抄録
本研究は北海道の教員免許保持者のインクルーシブ教育に対する意識・態度の傾向を明らかにすること及び関連する要因を探ることを目的として、教員免許保持者166名を対象者にアンケート調査を実施した。その結果127名から回答を得た(回収率76.5%)。インクルーシブ教育が子どもや教師に与える影響について、特別支援教育経験の有無による比較を行ったところ、特別支援教育の「経験がない者」は、「ある者」に比べ、「障害のある子どもとともに学ぶことで他の子どもの障害理解が進む」と考えるとともに、「自分の知識や技術への不安」が大きく、「学級づくりについての相談する機会」を求める傾向が強いことが示された。