(1) B1欠乏飼料の炭水化物源としてソルビット, グルコース乳糖及び米粉を用いて飼育した試験動物の成長状態をみると, ソルビット群は明らかに体重増加し, 米粉グルコース群は共に減少している。乳糖群はその中間である。
(2) 試験動物の臓器および血液B1を調べた結果, グルコース, 米粉群は共に蓄積量は少いがそれに反してソルビット群では多く特に肝・腸管において著しかつた。なお, 乳糖群はソルビット群よりは少ないが近い値を得た。
(3) 各群の糞便中B1はソルビット群は常に10~30γのB1を排泄するが乳糖群は10γ前後であり, グルコース, 米粉群は5γ でそれより多くならない。
(4) 腸内細菌叢を検索した結果, ソルビット群はその菌叢が多種類にわたつていた。