神経治療学
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臨床研究
多発性単神経炎を呈した好酸球性多発血管炎性肉芽腫症の臨床像と治療法の検討
浦 茂久雑賀 將宮岸 麻衣井上 貴司石川 楓脇田 雅大矢部 一郎
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2026 年 43 巻 2 号 p. 125-132

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抄録

好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(Eosinophilic Granulomatosis with Polyangiitis:EGPA)は高率に神経病変を合併し,症状の改善と再発予防には寛解導入・維持治療が必要であり,脳神経内科医にとって重要な疾患である.厚生労働省のEGPAの診断基準を満たし多発性単神経炎を呈した10例の臨床症状,多発性単神経炎の症状,検査所見,治療,予後について検討した.性別は男性4例,女性6例.神経症状の平均発症年齢は60.5歳(44–79歳)であり,多発性単神経炎の平均罹病期間は6.2年(1年8ヵ月–13年8ヵ月)であった.全例が感覚障害と痺れ感を呈し,運動障害のみを呈する患者はおらず,6例が下肢のみに症状を認めた.下垂足を5例に疼痛を7例に認めた.寛解導入治療は全例でグルココルチコイド:GC(ステロイドパルス9例,ステロイド内服1例)が使用され,免疫抑制剤を4例に併用した.GC単独例はprednisolone 5mg/day以上で再発を認める症例が存在した.Mepolizumabを6例に併用し,4例は再発時に導入し症状は改善し,2例はGC減量中に導入しGCの速やかな減量が可能であった.7例で免疫グロブリン大量静注療法(intravenous immunoglobulin:IVIg)を使用し,そのうち6例で残存する神経症状に対し,複数回投与(2, 3, 4, 9, 15回)を行ない有効であった.Mepolizumab使用例5例とazathioprine併用例の1例はprednisolone 5mg/day未満に減量可能であった.治療前平均mRS(modified Rankin Scale)3.8(2–4)は9例が1へ,1例は2に改善を認め良好な治療効果を認めた.

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