日本口腔診断学会雑誌
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臨床報告
診断に苦慮した頰部結節性筋膜炎の一例
松本 真由子西久保 周一松田 博之渡辺 伸也田村 英俊外木 守雄
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2021 年 35 巻 1 号 p. 71-76

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抄録

他院での低レベルレーザー治療後に病変の急速な増大により開口障害と痛みを引き起こした可能性のある局所浸潤性結節性筋膜炎の症例を報告した。病変は辺縁切除により局所的に制御され,手術後4年間再発は認めなかった。病理組織学的には病変は細胞診および生検によって確定診断には至らず,外科的切除後の最終病理診断にて結節性筋膜炎と診断した。切除後の断端は陽性であったが,手術後の再発は観察されなかった。低レベルレーザー治療の使用には,その適応を十分に考慮する必要がある。

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