知能と情報
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博士論文紹介
対話型進化計算法を用いた感性を反映するデザイン支援システムに関する研究
是永 基樹
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2005 年 17 巻 1 号 p. 78-

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抄録

本論文は、感性が要求される設計やデザインといった知的作業を支援するために、これからの新しいマルチメディア技術である対話型進化計算法、感性情報処理、バーチャルリアリティを用いて実用的な感性工学システムを構築し、その有用性を確認したものである。例として、設計やデザインを技術と芸術の交差領域と捉え、技術寄りの代表としてインテリアレイアウト支援システムを、芸術寄りの代表としてフラワーデザイン支援システムを構築した。利用者はシステムと協調して、専門的な知識や経験がなくとも無理なく知的作業を進め、個人の嗜好を設計やデザインに具体的に反映させることができた。対話型進化計算法が、設計やデザインの要素の配置と配色に関する制約ルールに基づいて、利用者の感性を効率的に設計やデザインに反映させることを確認した。またバーチャルリアリティがシステムのインタフェースにエンタテイメント性を付加し利用者の作業疲労を緩和させることを確認した。

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© 2005 日本知能情報ファジィ学会
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