知能と情報
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原著論文
講義データベース : オントロジーを用いた要求知識と習得知識の記述による講義情報の構造化(<論文特集>高等教育と情報)
関谷 貴之山口 和紀
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2005 年 17 巻 5 号 p. 536-546

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抄録

学術領域の細分化によって, 似た内容の講義が複数の学部や学科で行われる事は珍しくない.多くの組織はシラバスを公開しているが, 異なる学部や学科のシラバスを横断的に検索する手段は少ない.そのため, 学生が学びたい内容の講義を探したり, 教員が自身の講義内容を検討する上で関連のある講義を探したりすることは困難である.この問題を解決するために, 我々は大学内でシラバスを検索可能な「講義データベース」を構築した.講義データベースでは講義間の関係を調べるために, 共通のオントロジーを用いて, 講義の履修に必要な要求知識と受講する事で得られる習得知識を定義した.更に, オントロジーの構造を用いる事で, 知識記述における表記の揺れによる影響を緩和可能な講義間の関連度の計算式を導入した.本論文では, 講義情報の記述方法とオントロジーの構造, 関連度の計算式を説明する.更に, 講義データベースのプロトタイプと, 講義データベース上に, 実際に講義の登録や検索などを行った検証結果について報告する.

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© 2005 日本知能情報ファジィ学会
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