知能と情報
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原著論文
ベイジアンネットワークを用いた画像解析による同期信号の判別
中田 豊久伊藤 日出男國藤 進
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2007 年 19 巻 5 号 p. 488-498

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抄録

位置に基づいた情報サービスを提供するために,赤外線によってユーザの持つ携帯端末に情報を送る研究が行われている.この通信方法の機器構成を大きく変えることなく,ユーザから環境側装置への情報のアップロードを実現するために,反射する赤外線の強さを制御する方法を提案する.環境側ではユーザに提供する情報を赤外線にのせて照射する.携帯端末には赤外線をよく反射する反射材を装着し,その前に液晶を配置する.その液晶を ON/OFFすることによって反射材からの反射光の強さを制御する.その反射光の強さの変化は,環境側の赤外線カメラによって認識され,信号として解釈される.このようなアップロード方法における課題は,液晶 ON/OFFすることによる反射光の変化が,携帯端末の位置や向きが変わることによる反射光の変化よりも小さいことである.よって固定化されたしきい値によって画像から液晶ON/OFFを判定することは困難である.そこで,本研究では動的にしきい値を決定することを提案する.まず携帯端末からある決められた信号パターンの同期信号を送信する.環境側では,その同期信号をベイジアンネットワークによって認識する.ある信号が同期信号であると判定された場合には,その画像から液晶 ON/OFFを分離するしきい値を決定する.この提案手法を,同期信号の認識精度についての従来の機械学習アルゴリズムとの比較を行い,高精度で同期信号を認識できることを明らかとした.

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© 2007 日本知能情報ファジィ学会
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