知能と情報
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原著論文
遺伝的アルゴリズムを用いた色抽出のための閾値調整手法
前田 陽一郎石川 雅史
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2007 年 19 巻 5 号 p. 514-523

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抄録

画像処理の分野において適切な閾値を求め色抽出処理を行なうことは,物体認識等において極めて重要である.一般に,様々なノイズを含む実環境では,場所や照明条件により色情報の閾値が極端に変化する.こういった外乱の影響を受けやすい環境において,対象物を抽出するための適切な閾値を正確かつ高速に求めることは,容易ではない.そこで本論文では,全方位カメラで撮影した画像に対して,人為的に選択した対象物の楕円形状内の閾値情報を基に,対象物の領域のみを抽出できるような閾値の自動調整手法を提案する.本手法では,人為的に選択された領域の色情報を基に,適切な閾値を探索するために色抽出における閾値の遺伝的アルゴリズム(GA)による自動調整が行われる.本手法の有効性を検証するため,選択領域の色情報で抽出した場合とGAによる特定物体のみを抽出するため学習を行った場合とで,性能の比較実験を行った.これについても報告する.実験結果より,提案した色抽出手法が人間による色抽出に比べて性能と高速性の点で優れていることが確認された.

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© 2007 日本知能情報ファジィ学会
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