知能と情報
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原著論文
GAを用いた旅行時間計測における車列評価へのレーベンシュタイン距離の導入
高橋 聡泉 隆
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2008 年 20 巻 1 号 p. 134-140

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抄録
旅行時間情報は,道路利用者へのサービスであるだけでなく空いている道路へ車両を誘導し渋滞解消につながるなど交通の円滑化の点でも重要な情報の一つである.我々は,既存の道路インフラである超音波感知器から得られる車高値データを用いた車両マッチングによる旅行時間計測手法の検討を行っている.しかし,道路上には外形の類似した車両が多く存在するため 1台対1台のマッチングは難しい.そこで前後数台の車両を含めた車列を対象としたマッチング手法を提案する.すなわち,計測区間中における追い越し等車両順序の入れ替わりや交差点における車両の流入といった交通行動に対して交叉処理や突然変異処理といった GAの各オペレーションを対応させた車列マッチング処理を構成した.本論文では,GAの車列評価において車両の入替・流出・流入の度合い表現にレーベンシュタイン距離(文字列の編集距離)の概念を応用した新しい車列評価手法を考案した.実車両データを用いた実験から実用的にも十分な精度が得られたので報告する.
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© 2008 日本知能情報ファジィ学会
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