知能と情報
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原著論文
加速度センサを用いた感情を込めた歩行動作の識別実験
田村 宏樹淡野 公一石井 雅博唐 政
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2010 年 22 巻 1 号 p. 65-72

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抄録

人のポーズ・歩行動作から,人の感情を識別*1することが100%の精度ではないが識別可能であるとの研究報告がなされている[1]~[3].それらの先行研究の多くは,人のバイオロジカルモーション(体の関節部分の動き)[4]をモーションキャプチャ装置で抽出し,解析することで識別を行っている.しかし,モーションキャプチャシステムは高価であることをはじめ,使用場所に制約があるなどの問題点がある.これらの研究を踏まえて,本稿では単一加速度センサを用いた感情を込めた歩行動作の識別を行うシステムを提案する.まず,提案したシステムとして人の歩行動作時の加速度情報から特徴量を抽出する.この特徴量を識別器Chain Support Vector Classifer(C-SVC)を用いて各感情ごとに識別を行った.本実験では,3名の被験者に単一加速度センサを装着してもらい中立,悲しみ,喜び,怒りの4感情を表現した歩行動作を対象とした.単一加速度センサから得られた加速度情報から,本稿で提案したシステムにより感情を込めた歩行動作の識別の実験を行い,提案したシステムの有効性を計算機実験結果より検証する.
*1 本稿では,人が感情を推定するときに「推定」の語句を用い,計算機が感情を推定するときに「識別」の語句を用いることとする.

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© 2010 日本知能情報ファジィ学会
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