2015 年 27 巻 1 号 p. 549-559
本論文では,観測データの分布を潜在変数の非線形写像を用いて表現することによりデータの可視化を行うGTM(Generative Topographic Mapping)に注目し,特に教師あり学習を用いたGTMの構築法について提案を行う.従来の教師あり学習を用いたGTMの学習法は,データ間の大小やその差に意味のない質的データを教師信号とする分類データを想定しており,データ間の大小やその差に意味のある量的データを教師信号とする回帰データには直接適用することができない.そこで本論文では,量的データを教師信号とする回帰データをそのままモデル化することが可能なGTMの提案を行う.また,一部の出力ラベルが欠損している場合を考慮し,ラベルありデータとラベルなしデータの両方を用いて半教師あり学習を行うGTMについても併せて提案を行う.