2015 年 27 巻 4 号 p. 691-694
文章における単語列は文法上の制約下で文脈に応じて次々に単語が選択されて得られたものという視点によれば,単語間の接続を基に語彙数変動を捉えることができる.本稿ではこの視点から単語間の接続関係に着目し,文数の増加に伴う語彙数変動の分析結果について述べる.単語数に対する語彙数(異なり単語数)はべき関数に従うといった秩序がこれまで知られていたが,単語間の異なり接続数や単語毎の接続単語種類数にも同様にべき関数に従う秩序がみられることを分析結果から示す.