2019 年 31 巻 1 号 p. 608-612
この研究は,歩行中の注視点空間分布について習慣的訪問者と初回訪問者との比較を行うものである.この注視点を計測するために,実験協力者に視線計測装置を装着した状態で街路を歩いてもらう実験を行った.その結果,習慣的訪問者に比べて初回訪問者の注視点は幅広く分布していることが分かった.また,習慣的訪問者は進行方向へ広がる空間へ視線が誘導され,初回訪問者は左右の開かれた空間へ視線が誘導されることを明らかにした.これは,初回訪問者は習慣的訪問者に比べて周囲空間の状況を把握しようと注視を分散させているためであると考えられる.