知能と情報
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原著論文
3次元地図生成と地物認識によるクレーン操縦支援のための可視化システムに関する研究
窪田 諭田中 成典中村 健二山本 雄平中原 匡哉中畑 光貴多田野 有司世俵 秀樹野口 真児小阪 孝幸石川 巖西本 昌司
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2020 年 32 巻 1 号 p. 604-615

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抄録

クレーンの作業現場では,操縦者が吊荷とその周辺の地物の大きさ,高さと位置関係を正確に把握することが重要である.既存研究では,クレーンの操縦支援のため,ジブの先端にカメラ,レーザスキャナとIMUを設置し,吊荷上空からの吊荷やその周辺の地物の大きさと高さを映像上に可視化する技術を提案した.ただし,この技術には,地表面に複数の地物が存在する場合に地表面を地物として誤認識する課題,傾斜のある施工現場において小段の高さが実際の高さよりも低く表示される課題と,クレーンが稼働する範囲にある吊荷とその周辺以外の地物や地表面を認識できない課題があった.そこで,本研究では,これらの課題を解決するために,ジブの先端に設置したカメラ,レーザスキャナ,IMUと新たにクレーンのジブの先端と旋回中心に設置したGNSSを用いて,クレーンの稼働範囲の3次元地図を生成し,クレーン周辺の地物の高さと大きさを表示して操縦者を支援する可視化システムを開発し,実験により評価した.

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© 2020 日本知能情報ファジィ学会
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