本論文では,車両部位の検出に基づいて車載カメラ画像中の車両台数を推定する手法を提案する.車載カメラ画像では,道路混雑時に車両が他車両の大部分を遮蔽する状況が頻繁に発生し,その遮蔽により車両検出が困難になる.そのため,車両検出に基づいて車両台数を正確に数えることは難しい.そこで,画像中の車両部位を検出し,その検出数に基づく回帰により画像中の車両台数を数える手法を提案する.車両が大きく遮蔽された場合でも一部の車両部位は見えていることが多いため,SVRを用いて見えている車両部位の数と車両台数の関係を学習することで車両台数推定器を構築し,これを用いて車両台数を推定することで精度良く車両台数を推定する.実際に道路を走行した車載カメラ映像を用いて評価実験を行い,画像から車両を検出して数える従来手法に比べて,提案手法の方がより誤差の少ない車両台数推定ができることを確認した.