2021 年 33 巻 1 号 p. 511-514
鉄鋼材料の溶接部内部の品質評価には,超音波探傷試験の他に,放射線透過試験が用いられている.放射線透過試験は,放射線が試験体内を透過する性質およびフィルムを感光させる性質を利用して,試験体内の空洞や異物等をフィルムに投影する方法である.得られたフィルム画像の品質評価は,人が目視で行っている.そのため,経験則に依るところが大きく,習熟に時間を要し見逃しが発生する等の課題がある.そこで,本研究では,AI(CNN)を用いて,放射線透過試験のフィルム画像からきず箇所を自動で判定する手法について考察する.