2021 年 33 巻 1 号 p. 531-536
マルチラベル多目的ファジィ遺伝的機械学習は,進化型多目的最適化手法により識別器の識別性能最大化と複雑性最小化を同時に考慮したファジィ識別器の学習手法である.しかし,マルチラベル識別問題において,識別性能に対する尺度が複数存在し,各評価尺度に対して最適な識別器を獲得するためには識別器の学習を複数回実行する必要がある.そこで本研究では,一度の実行で複数の識別性能評価尺度に対して最適な識別器を同時に獲得する多数目的最適化への拡張を行う.数値実験では,多数目的化したことによる探索性能への影響を多目的最適化の場合と比較することで調査する.