2024 年 36 巻 4 号 p. 695-702
操作型対話ロボットの研究において,ロボットと操作者が同一空間に存在し,ロボット・操作者・対話相手が三者で対面対話できる近接操作型対話ロボットの有効性が示されている.我々は,近接操作型ロボットが操作者と対話相手との対話促進に寄与できる効果として,操作者がロボットを操作して好意的な発話をさせることで,操作者の対人印象を向上できると考えた.本研究では,仮説「操作者がロボットを操作して好意的な発話をさせることで,操作者の対人印象が向上する」を検証するため,操作者とロボットの距離の違いを考慮した2つの状況を含むオンライン実験を行った.その結果,ロボットと操作者の距離が近い場合には仮説が支持されたが,より遠い場合には支持されないことがわかった.本研究により,近接操作型ロボットによる対話促進効果の一つを示し,またその効果が得られるかはロボットと操作者の距離によって異なることを明らかにした.