2025 年 37 巻 3 号 p. 641-648
現在ではロボットの社会的な利用が進んできており,需要の高まりを見せている.またその応用範囲も多岐に渡り,それぞれの用途に合わせて設計・利用されている.こうした需要は社会的な情勢によって時々刻々と変化するため,その変化に迅速に対応する必要がある.しかし,ロボットの設計には一般に多くの時間と労力及びコストがかかる.そのため増大する需要と変化に対応し,迅速かつ臨機応変にロボットを設計するには現在の手法では限界がある.そこでこれまでに形状を制約としたロボットの設計手法が提案されている.この手法では3Dプリンタの特性を利用した立体構造を用いることによりロボットの設計を簡略化し,センサ,アクチュエータなどの構成要素の三次元位置・姿勢を決定するだけでロボットが設計可能となった.しかし,これまでの手法では単一の大きさの単位構造で立体構造化を行っていたため,与える外形モデルによっては内部を十分な強度を保ったまま立体構造化することができない場合があった.そこで本稿では立体構造を事前にグラフ理論におけるグラフ構造として表現し,外形モデルの制約より立体構造を支える柱が十分に形成されない箇所をより小さな立体構造に置き換え,全体としての強度が保たれる手法を構築する.実際に複数の外形モデルに提案手法を適用し,適切に立体構造が生成されることを示す.