抄録
6種類の市販のチタン製骨内インプラントを用いて,微細な表面形態を比較するために走査電子顕微鏡による表面観察を行った.これらのインプラントは肉眼的にはブレード状,らせん形状,ねじ状,円筒状そして中空円筒状などの特徴のある形状を有していた.走査電子顕微鏡による高倍率の観察の結果,いずれのインプラントも特徴のある微細な表面形態を有していることが判明した.この表面形態は平滑な面あるいは粗い面,そして規則正しい面あるいは不規則な面として特徴づけられた.これらの微細な表面形態は,各インプラントシステムに用いられている製作方法や表面仕上げ方法の違いにより決定されると考えられた.