日本口腔腫瘍学会誌
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シンポジウム1:「口腔癌手術後の口腔機能評価とリハビリ」
口腔悪性腫瘍術後の嚥下障害に対する評価とリハビリテーション
―その標準化に向けて―
関谷 秀樹濱田 良樹福井 暁子園山 智生川口 浩司瀬戸 皖一工藤 泰一
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2009 年 21 巻 4 号 p. 237-244

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抄録
口腔悪性腫瘍術後の嚥下障害に対する機能評価は,各施設における評価基準を基に行われているのみである。その理由は,嚥下障害の診断分類とそれに対応した基準となるリハビリテーション法が確立されていないからである。
今回,自験例の口腔悪性腫瘍術後患者176例の中から,術後嚥下障害が比較的長期に後遺した40例について,レトロスペクティブにその診断分類,評価法,リハビリテーションについて検討した。
その結果,嚥下障害診断の分類については,口腔腫瘍のための新分類作成が必要と考えられ,評価法においては,間接訓練を要する症例に関しては,VF評価が必要であることが示唆された。また,リハビリテーション法に関しては,診断分類に対応した方法を選択することで,標準化が図れることが予想された。
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© 2009 一般社団法人 日本口腔腫瘍学会
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