日本口腔腫瘍学会誌
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原著
舌白板症の臨床診断で切除を行い扁平上皮癌の病理組織学的診断を得た症例の臨床的検討
森下 廣太鳴瀬 智史福嶋 大将大森 景介三好 太郎山田 朋弘
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2026 年 38 巻 2 号 p. 19-24

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抄録
舌白板症は時として切除後の病理組織学的診断で扁平上皮癌を得ることがあり,その場合に切除断端が近接することが多い。その際,追加切除が検討されるが,その意義については一定の見解は得られていない。今回われわれは,舌白板症の臨床診断で切除を行い,扁平上皮癌の診断を得た症例について治療成績と追加切除の妥当性について検討したので報告する。
2008年6月1日から2023年3月31日までに長崎大学病院口腔外科を受診し,舌白板症の臨床診断で切除を行い,扁平上皮癌の病理組織学的診断を得た29例について治療成績と追加切除の妥当性を検討した。
局所再発が4例(13.8%),後発頸部リンパ節転移が3例(10.3%)にみられた。局所再発率は水平断端距離3mmをcut-offとしたところ,近接例で有意に再発率が高かった(p=0.012)。次いで水平断端距離3mm未満の症例で,追加切除の有無で局所再発率を比較したところ,再発率に有意差はなく,追加切除は局所再発率低下に寄与していなかった。後発頸部リンパ節転移においては単変量解析でpDOI(p=0.038)と浸潤様式(p=0.026)で有意差を認めたが,多変量解析では有意差は認めなかった。
水平断端距離3mm未満は追加切除を考慮する因子として有用である可能性が示唆された。
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