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日本小児アレルギー学会誌
Vol. 21 (2007) No. 2 P 169-179

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http://doi.org/10.3388/jspaci.21.169

総説

気管支喘息が気道の慢性炎症であるとの病態理解のもとで吸入ステロイド治療が推奨されるようになって以来,喘息のコントロールは格段に向上した.しかし,この薬剤ではコントロールは可能でも喘息を治癒に導くことは困難であった.そこで,発症早期に介入すれば,自然歴を変えること,すなわち治癒をめざすこともできるのではないかと考えられ,乳幼児の喘鳴に対する吸入ステロイドによる早期介入臨床試験が2006年に3つ報告された.結果は仮説を否定したが,乳幼児期における吸入ステロイドの適応という現実的な課題から,さらなる長期予後,発症初期の病態など未解決の課題解決に向けて多くの面で示唆を与えるものであった.本稿では吸入ステロイドの可能性と限界について,喘息の治癒をめざすという観点で上記3報を軸にしながら,最近までの研究の動向をレビューする.

Copyright © 2007 日本小児アレルギー学会

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