2010 年 24 巻 1 号 p. 17-24
食物経口負荷試験はアレルゲン食品を経口摂取し症状誘発の有無を確認する検査であり食物アレルギーの最も確実な診断法である.我国における経口負荷試験の標準化をめざした“食物経口負荷試験ガイドライン2009”が日本小児アレルギー学会により発行された.経口負荷試験は,1)即時型症状の既往例での原因アレルゲンの診断,2)乳幼児アトピー性皮膚炎,特異的IgE抗体陽性などの感作があるアレルゲン食品,3)耐性獲得の判断を目的として行われる.負荷試験では,病歴やアレルギー検査値などを参考に適応判断を行い,ガイドラインを参考に安全性と正確性を確保した経口負荷試験が実施されることが重要である.