2010 年 24 巻 3 号 p. 337-340
小児気管支喘息患者では個人の体力に応じた運動負荷を行なえば発作が誘発(運動誘発喘息)される.重症例程,また年長児程頻度が高く臨床的にも問題となる.診断には運動負荷を行なうがいくつかの方法があり,日常臨床,日常生活の実際との関連も考慮して実施する.治療はβ2刺激薬の運動前の予防投与を基本とし,運動は予防しながら実施することが,運動誘発喘息の軽減に連がる.その他,トレーニング効果,ウォーミングアップ効果も考慮して運動に参加させていくことが肝要である.