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日本小児アレルギー学会誌
Vol. 28 (2014) No. 1 p. 75-80

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http://doi.org/10.3388/jspaci.28.75

プロ・コンディベート2

好酸球性炎症を基本病態とする気管支喘息においては,吸入ステロイド薬(ICS)の定期吸入が基本治療となる.しかし,最近の大規模臨床研究において,軽症喘息児ではICSの間欠投与が定期吸入と同等な臨床効果があり,さらに定期吸入によって身長の伸びに有意な影響を与えると報告され,ICSの間欠投与が注目されている.
身長の伸びはICS開始当初の1-2年で約1 cmの差ができるが,それ以降には大きな変化がない.一方,間欠投与の効果は喘息発作の有無でみると定期吸入と差がないが,喘息無症状期間などいくつかの点で定期吸入に劣っており,その差が長期予後にどのように影響するかは明らかでない.また,間欠投与と言ってもどのようなタイミングでどの程度の期間吸入するかについて統一されたものはなく,実際の指導においては困難が予想される.さらに,間欠投与の適応とされる間欠型の喘息と定期吸入の適応となる持続型の喘息を単に喘息発作の程度や頻度で的確に判断できるかについては明らかでない.
以上のことから,喘息の長期管理におけるICSの間欠投与の位置付けは不明瞭であり,現時点では推奨される治療法とはならないと考える.

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