日本小児アレルギー学会誌
Online ISSN : 1882-2738
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原著
食物経口負荷試験における摂取方法の検討
柳田 紀之今井 孝成佐藤 さくら海老澤 元宏
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2015 年 29 巻 2 号 p. 181-191

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抄録
【目的】鶏卵および牛乳の食物経口負荷試験(以下負荷試験)における摂取方法が出現する症状および治療に与える影響を検討する.【対象・方法】負荷方法を総負荷量を変えず,5分割15分間隔漸増法(以下5分割法)から3分割30分間隔漸増法(以下3分割法)に変更した.5分割法の鶏卵負荷試験陽性126例と3分割法陽性108例および5分割法の牛乳負荷試験陽性17例と3分割法陽性23例の負荷試験結果を後方視的に検討し,両法間で誘発症状,治療,重症度を比較した.【結果】5分割法から3分割法に変更することによる誘発症状の増加や治療を要する割合の増加はなかった.負荷試験中に誘発された症状の重症度に差はなかった.【結論】3分割法は5分割法と比較して,安全性は同等で,より簡便な方法であると考えられた.
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© 2015 日本小児アレルギー学会
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