「食物アレルギー診療ガイドライン2016」 第6章では診断と検査について述べている. おもなアップデートとしては, 詳細な問診のポイント, 特異的IgE抗体価の測定方法による特徴, プロバビリティカーブ, コンポーネントなどがある. 詳細な問診は年齢別による問診のポイントや, 母乳栄養の場合は疑わしい食物があった際の診断とその後の対応について述べている. 特異的IgE抗体検査は, 検査結果の解釈が進歩したため, 検査法による違いや注意点などを記載している. プロバビリティカーブも対象や摂取するアレルゲン量, 年齢などにより異なるため, 結果の解釈についての注意点も述べた. 保険適用となったコンポーネントも増えており, その有用性について解説している.
これらの検査を使いこなすことにより, より正確な診断や管理法の選択が可能となるであろう.