日本小児アレルギー学会誌
Online ISSN : 1882-2738
Print ISSN : 0914-2649
ISSN-L : 0914-2649
社会保険委員会企画シンポジウム
小児アレルギー疾患療養指導料
岡藤 郁夫
著者情報
ジャーナル 認証あり

2020 年 34 巻 1 号 p. 105-108

詳細
抄録

医療は市場原理ではなく患者ニーズに基づいて国民に公平に提供すべきとされている.小児アレルギー領域では,以前より患者教育をはじめとした患者中心の医療が心がけられてきた.しかし,この実態を示す基礎データは存在せず,この労働に見合った診療報酬も無かった.昨年,小児アレルギー学会社会保険委員会では,小児アレルギー学会員を対象にインターネット調査を行い,多くの学会員がアトピー性皮膚炎や食物アレルギーに多くの診療時間を割いて対応している実態が明らかになった.アレルギーマーチ予防戦略のエビデンスが蓄積されてきている今,この戦略を広く展開すべく,「小児アレルギー疾患療養指導料」を新規申請するに至った.本指導料の承認された場合には,アレルギー疾患の患者教育が多くの医療機関で実施されることに貢献するだろう.

著者関連情報
© 2020 日本小児アレルギー学会
前の記事 次の記事
feedback
Top