【緒言】もち麦はもち性大麦の総称であり大麦の一種である.大麦は小麦と交差抗原性を有し,小麦アレルギー児の一部は大麦アレルギーを合併することが知られている.
【症例】5歳男児.7か月時に小麦アレルギーと診断され,4歳時の食物経口負荷試験(OFC)ではうどん15gでアナフィラキシーを生じた.給食でもち麦入りご飯のカレーライス等の摂取から90分後に持続的咳嗽と皮膚紅潮を生じ救急搬送された.特異的IgE抗体価は大麦56.8,小麦 >100,ω-5-グリアジン4.68(いずれもUA/mL).もち麦約8.6gのOFCで呼吸器・皮膚症状が誘発され,もち麦(大麦)アレルギーと診断した.
【考察】幼稚園の献立表で,もち麦が入っていることが不明確であったため,原因食物の特定に時間を要した.保護者を通じ園への献立表示の注意喚起を行った.大麦は食物アレルギー表示対象品目に含まれず,外食等でもち麦入りご飯として知らずに提供される可能性もあるため,給食提供者への啓発と,大麦アレルギー患者への指導が必要である.