【目的】乳幼児喘息患者における外来時の吸入指導と診療報酬の現状を明らかにする.
【方法】メール登録のある日本小児アレルギー学会会員4,018名にWeb調査を行った.
【結果】688名(回答率17%)中,675名(93%)が吸入ステロイド薬処方時に,吸入補助具(スペーサー)を用いた指導を行っていた.指導担当は医師514名(84%),次に院外薬局薬剤師198名(32%)の順であった.喘息指導管理料2の280点に対し,スペーサー費用は2,501-3,000円が86名(36%)と最も多かった.初回指導時では費用患者負担が321名(53%),喘息指導管理料2算定が181名(30%)の順だが,2回目以降では患者負担が482名(82%)であった.理想では年1回交換は268名(46%)だが,実際は385名(65%)が使用不能時に交換していた.
【結論】吸入指導は主に医師が担当していた.約半数の患者が初回スペーサー費用を負担し,喘息指導管理料2報酬はスペーサー費用に見合わず1/3しか利用されていなかった.