日本小児アレルギー学会誌
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喘息治療薬の末梢血単核球 Natural Killer (NK) 活性と Lymphokine activated killer (LAK) 活性に及ぼす影響
福嶋 建三松本 好弘岸田 勝白木 和夫
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1987 年 1 巻 2 号 p. 54-59

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抄録

喘息治療剤, 塩酸アゼラスチン (AZPT), 塩酸プロカテロール (PROC), アミノフィリン (AMIN) のNK活性, LAK活性に及ぼす影響の検討を行った.
1) NK活性は, AMIN, PROCにより濃度依存性に抑制された. 薬物学的濃度においても軽度抑制が認められたが高濃度IFN-α添加により回復した. AZPTでは抑制されなかった.
2) LAK活性は, AMINにより濃度依存性に抑制された. 薬物学的濃度においても抑制が軽度に認められたが高濃度IFN-α添加により回復した. PROC, AZPTでは抑制されなかった.
3) NK細胞関連表面マーカーの Leu-7, Leu-11, OKT-1抗原への高濃度AMINによる影響は認められなかった.
4) 小児喘息児 (10-12歳) において, NK活性と Theophylline 血中濃度との関連を検討したが, Theophylline 血中濃度上昇に伴いNK活性低下の傾向を認めた.

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