抄録
23例の小児気管支喘息患者にβ刺激薬をMDIで投与し, 2吸入する際の吸入間隔の違いによる臨床症状と肺機能の変化を多施設間で検討したが, 群間に有意差はなかった.
同様に, 低用量2回吸入と高用量1回吸入による, 臨床症状と肺機能の変化を18例の喘息児で検討したが, 両群間に有意差はなかった.
以上より, 小児におけるβ刺激薬MDIの至適吸入指導は「2吸入以上する場合は基本的吸入手技を繰りかえして連続して吸入してよい. また, 高濃度MDIのあるときは低濃度MDIで分割して吸入しなくてもよい.」となった.