日本小児アレルギー学会誌
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小学4年生における運動誘発喘息の調査成績
泉 信夫芦沢 隆夫
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1996 年 10 巻 1 号 p. 9-13

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抄録
気管支喘息児のEIAに関して学校関係者と共に検討していく場合に資するよう, 小学4年生を対象にアンケート調査と運動負荷による実態調査をおこなった. 1小学校の5年間の4年生計884名中84名 (9.6%) を気管支喘息と判定した. そのうちEIAが疑われる症状に関する回答はa)「よくある」10名, b)「たまにある」40名, c)「なし」34名であった. 75名にFEV1を指標に自由走によるEIAの発生を検査した. FEV120%以上の低下はa) 8名中8名 (100%), b) 39名中15名 (38%), c) 28名中6名 (21%) で, 全体では75名中29名 (39%) であった. FEV1が50%以上の低下はa) 4名 (50%), b) 7名 (18%), c) なしで全体では11名 (15%) であった. EIAに関する簡単な質問でもある程度の把握が可能と考えられた.
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