日本小児アレルギー学会誌
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重症気管支喘息児に対する Beclomethasone Dipropionate Inhaler 投与におけるピークフローモニタリングの有用性
渋谷 信治
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1994 年 8 巻 2 号 p. 58-64

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抄録
重症喘息児4症例 (9~15歳) を対象にBDI (100μg×2/日) の定期吸入を6週間行い, ピークフロー (PEF) にてモニタリングし, PEF, PEFの日内変動率, 喘息症状について検討した.
1) BDI開始前のPEFの低さと喘息症状の程度は症例によって異なっていたが, 日内変動率はすべての症例において上昇していた. BDIの適応は, 症状だけでなくPEFモニタリングの情報を総合して判断することが望ましい.
2) BDIに対するPEFの反応の程度は, 症例ごとに異なっていた. PEFモニタリングによってBDIの投与量の不足や過剰投与を判定することができた.
3) 以上より, PEFモニタリングは, BDIの適応や効果を判定し, 投与量の調節を行うのに有用である.
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