日本小児アレルギー学会誌
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気管支喘息児の同胞の意識調査
齋藤 昭彦弘岡 順子西村 〓三
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1994 年 8 巻 2 号 p. 86-90

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抄録
小児気管支喘息 (以下, 喘息と略) は, その発症から寛解に至るまで長い年月を要し, 呼吸困難発作を反復する疾患であるため, 喘息という病気が患児のみならず, 両親や同胞に与える影響は大きいと思われる. そこで, 今回, 喘息児の同胞が, 喘息という病気をどのように受け止め, どのような心理的, 社会的影響を受けているかについて, 当科を受診している喘息患児の同胞100名にアンケート調査を行い, 検討して考察を加えた.
その結果, 喘息児と共に生活する同胞への影響は非常に大きかった. また, 症例によっては, 同胞の回答が, 患児の治療に役立つ重要な問題点を知るきっかけとなり得た. 更には, 医療者側からの積極的アプローチが患児のみならず, 両親, さらには同胞に対して必要であると思われた症例も明かとなった.
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