小児歯科学雑誌
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原著
本学小児歯科における局所麻酔薬に対するアレルギー検査の実態
嘉手納 未季杉山 智美校條 愛子浅里 仁神谷 太郎島田 幸惠板橋 家頭夫井上 美津子
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2012 年 50 巻 4 号 p. 275-282

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抄録

近年,小児のアレルギー患者が増加しているが,歯科治療時におけるアレルギー症状の発現に対する予測や対応法などは確立していない。当科では,本学医学部小児科と連携をとり,重度のアレルギーを持つ小児や多種のアレルゲンに反応する小児に対して,アレルギー検査を行っている。今回,当大学での局所麻酔薬に対するアレルギー検査を行った60 名について報告する。アレルギー検査はオーラ注(46 名),シタネスト(25 名),シタネスト・オクタプレシン(13 名),スキャンドネスト(34 名)の4 種に対して行った。当大学小児科にアレルギー検査を依頼し,皮内テストで行った。1 .既往歴で最も多かったのは,食物に対するアレルギーの既往であり,34 名であった。具体的には鶏卵,牛乳やピーナッツなどに対してアレルギー症状を呈する小児が多かった。次いで気管支喘息,アトピー性皮膚炎の順で多かった。2 .検査を行った理由として最も多かったのは,「多種のアレルゲンに反応する」ためであり,35 名であった。3 .4 種の局所麻酔薬に対してのアレルギー検査の結果では,それぞれの薬剤にアレルギー反応を呈する者がみられたが,全ての薬剤にアレルギー反応を示した小児は1 例のみであった。アレルギーのある患者に対して,医療面接から全ての局所麻酔薬についてのアレルギーを予測することは困難である。しかし,事前の医療面接である程度予測して検査に結びつけることは意義があると思われた。

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© 2012 日本小児歯科学会
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